第4章 最高のSDGs!
思えば、手持ちの布の処分をしたいと考えてSQSに入ってきたメンバーは少なくない。
作ることが好きで、作ることでお役に立てれば、そして、布が活かされれば。
初めは皆そんな気持ちだった。
が、SQSはこの20年余りの間に進化を遂げ、より美しいグッズを作りたいとの気持ちから、新しい布を購入しては切り刻むようになっていた。
寄付には貢献するが、手元の布は減らなかった。
そして、突然、コロナ禍となった。
集まることも布を買いに出ることもなくなり、再び、手持ちの布を見つめ直した日々でもあった。
そんな中での今回のクリスマスのバザー。
ウェブ上のポチッが結んだご縁で舞い込んできたスノーマンは、バザーでのポチッでご寄付へと変わり、助けが必要な方々へと運ばれる。
微々たる貢献ではあるが、皆の善意の賜物。
ネットのポチッが人と人をハッピーに結んだ。
もしかしたら廃棄されていたかもしれない、いつ誰にデザインされたかもわからないスノーマンが、命を吹き込まれ、キルトの中で微笑み、これから毎年、クリスマスには誰かを幸せな気持ちにしてくれる。
今風に言うと、最高のSDGs!
クリスマスに皆を幸せにするためにやってきたサンタ似のスノーマンの秘話。
終わり。